不動産

固定資産税評価額とは何か?調べ方と計算方法を解説

固定資産税評価額とは何か?調べ方と計算方法を解説

固定資産税は、毎年1月1日の時点でマンションや一戸建て、土地などの不動産を所有している方に課せられる税金ですが、この固定資産税の税額は不動産の固定資産税評価額に応じて金額が決められます。
では、この固定資産税の税額の基準となる固定資産税評価額とはどのようなもので、どのようにして決められるのでしょうか。

ここでは固定資産税評価額についての詳しい解説と、固定資産税評価額以外の土地の価値を決める評価額の紹介を行っていきます。

固定資産税評価額とは

固定資産税評価額とは、不動産の評価額のひとつで固定資産税課税台帳に記載された不動産の評価額のことを言います。

固定資産税は固定資産税標準額をもとにして決められますが、固定資産税評価額と固定資産税評価額は土地に関する特例を利用しない場合には同じ金額となります。

固定資産税評価額は、不動産の実勢価格(時価)の約7割程度の金額に定められます。
この固定資産税評価額は、通常の場合「評価替え」が3年に一度実施され、この評価替えが行われる年度を「基準年度」といいます。

しかしこの基準替えは、合筆・分筆・地目の変更により土地の形質や区画が変化した場合や、地価が著しく下落した場合にも行われます。

固定資産税評価額を調べる方法

固定資産税評価額は、どのような方法で調べればよいのでしょうか。
ここでは、固定資産税評価額の調べ方について解説していきます。

(1)固定資産税課税明細書を確認する

固定資産税課税明細書は、その年の1月1日に不動産を所有している人に対して市町村から送られてくる固定資産税課税明細書を確認することで知ることができます。

この固定資産税課税明細書は、不動産の売却を行う際に売り主から買い主に引き渡しを行う必要があるため、大事に保管しておくようにしましょう。

(2)固定資産課税台帳を閲覧または縦覧する

各市町村では、所有する土地や建物といった不動産の情報が記載された固定資産税台帳を閲覧することができ、この台帳には固定資産税評価額についても記載されているため、閲覧を行うことにより固定資産税評価額を知ることができます。

(3)固定資産税評価証明書を取得する

固定資産税課税明細書をなくしてしまった場合、不動産がある住所を管轄している市役所などの窓口で取得できる固定資産税評価証明書に固定資産税課税評価額が記載されているため、この固定資産税評価証明書を入手することで、固定資産税評価額を知ることができます。

固定資産税評価証明書を取得する際に市役所などの窓口に赴く際には、運転免許証などの身分証明書を忘れずに持っていくようにしましょう。

(4)売却相場から固定資産税評価額を算出する

自分が所有していない、例えば購入を検討している不動産などの固定資産税評価額を知りたい場合には、どうすればよいのでしょうか。

前述したように固定資産税評価額は、実勢価格(時価)の約7割程度を目安にして決められているので、固定資産税評価額に0.7を掛けることでおおよその固定資産税評価額を知ることができます。

固定資産税評価額はどのようにして決まるのか

固定資産税評価額は実勢価格の約7割程度を目安として決められることは前述しましたが、実際には自分が所有している不動産の固定資産税評価額はどのようにして決められているのでしょうか。

ここでは、固定資産税評価額の決め方を土地と建物に分けて解説を行っていきます。

(1)土地の固定資産税評価額の決まりかた

土地の固定資産税評価額を算出する方法には、「標準宅地比準方式」と「路線価方式」の二つの方法があります。

一般的に建物が集中している市街地などの土地には「路線価方式」、それ以外の場所には「標準宅地比準方式」を使用して、固定資産税評価額の算出を行います。

標準宅地比準方式は、固定資産税評価額を算出したい土地の近くにある、市町村が決めた「標準宅地」と呼ばれる土地の単価を基準に、固定資産税評価額を算出する土地の形状や条件によって決めた補正率を乗じることで求めることができます。
これを計算式に表すと、標準宅地の単価×土地の面積×補正率=固定資産税評価額、となります。

「路線価方式」とは道路に価格を設定し、その道路に接している土地の価格を計算する方法です。
道路には「固定資産税路線価」という土地単価が1㎡あたりの単位で設定されているため、この固定資産税路線価に土地の形状や状態などに応じ補正を行うポイントである「評定」を掛け合わせることで固定資産税評価額の算出を行います。
その計算式は、固定資産税路線価×土地の面積×評点=固定資産自評価額、となります。

(2)建物の固定資産税評価額の決まりかた

建物の固定資産税評価額を決める際には、「再建築価格方式」という方法を用います。

この再建築価格方式とは、現在建っている建物と同等の建物を建築する際にかかる費用を想定し、そこから固定資産税評価額を算出します。

再建築価格方式で固定資産税評価額を算出する場合には、まず固定資産評価基準に従ってその建物の屋根や外壁、基礎などの部分別の再建築費評点数を求め、合計します。
次に算出した再建築評点数を合計したものに、建物の築年数に応じた経年減点補正率、評点
1点あたりの価格、床面積をそれぞれ乗じます。

計算式を表すと、再建築評価点数の合計×経年減点補正率×評点1点当たりの価格×床面積=固定資産税評価額、となります。

固定資産税評価額からわかる税金

固定資産自評価額は、いくつかの不動産にまつわる税金を算出する際に基準となる住宅の価値を表す評価額のひとつです。

ここでは、固定資産税評価額によって税額が決まる税金について解説していきます。

(1)固定資産税

固定資産税は、所有している不動産に課せられる税金です。

固定資産税の課税額は、固定資産税評価額×1.4%で求めることができます。

固定資産税評価額を知っていれば、簡単に課税額を計算することができます。

(2)不動産取得税

不動産取得税は不動産を購入や譲渡などにより取得した人に課される税金で、その課税額は平成20年4月1日から令和6年3月31までは固定資産税評価額の3%、それ以降に不動産を取得した場合には固定資産税評価額の4%となっています。

ただしこの期限付きの軽減措置が適用されるのは、土地と住宅として利用する家屋に対してなので、住宅以外の用途に使用する建物の不動産取得税は4%となる点に注意が必要です。

(3)都市計画税

都市計画税とは、固定資産税と同じように不動産の所有者に課される税金で、所有している不動産が「都市計画区域」の中の「市街化地域」にある場合に課税の対象となります。

都市計画税の課税額は、固定資産税評価額の0.3%となっています。

(4)登録免許税

登録免許税は、不動産の所有権登記や所有権保存登記などの登記を行った際に、登記を行った不動産の所有者に課せられる税金です。

登記の種類にはいくつかのものがありますが、その中でも所有権移転登記を行った場合には固定資産税評価額をもとにして課税額が決定します。

税率は土地の場合、売買の時には令和5年3月31日までに登記を受ける場合には1.5%、令和5年4月1日以降は2%、相続や法人合併または共有の分割の時には0.4%、その他の場合には2%となっています。

建物を売買や競売によって取得した場合に所有権移転登記する際の登録免許税の税率は、0.3%となっています。

固定資産税評価額以外の土地の価格

土地の評価額には、固定資産税評価額以外には、実勢価格、路線価、基準地価、公示価格の4つのものがあります。

ここでは、この4つの土地の価格について解説していきます。

(1)実勢価格・時価

実勢価格と時価は同じ意味を持つ価格で、実際に不動産の売買を行う価格のことであり、成約価格などと呼ばれることもあります。

固定資産税評価額はこの実勢価格の約7割を目安に決められるため、実勢価格が分かっていればおおよその固定資産税評価額を推測することができます。

現状で取引が行われていない不動産の実勢価格を知るためには、その不動産がある地域の過去の取引事例や路線価などをもとにしておおよその実勢価格・時価を推測することが可能です。

(2)路線価

路線価は、国土交通省が道路1㎡あたりに付けた価格をもとにして、その道路に接している土地の価格を計算して導くことができる価格のことを言います。

この路線価は、贈与税や相続税を計算する際の基準となる「相続税路線価」と、固定資産税を計算する際の基準となる「固定資産税路線価」の2つがあります。

(3)基準地価

基準地価とは、48都道府県が全国の2万か所に及ぶ基準値の調査を行い、評価した価格のことを言い、毎年7月1日の時点での地価が公示されます。

基準値として調査される土地の中には、公示地価を定めるために調査を行う土地の同じ場所が選ばれていることもあります。
基準地価は、土地取引の指標として活用されます。

(4)公示価格

公示価格とは、国土交通省が全国の約3万か所に設けた標準地の土地の価格のことを言います。

毎年1月1日の時点の地価を評価して、その年の3月に公表されます。

この公示価格は、金融機関の担保評価・土地取引・公共事業を行う際の用地買収を行う際に使用されます。

まとめ

ここまで固定資産税評価額と、固定資産税評価額をもとにして決められる税金とその税率、固定資産税評価額以外の家の価値を決める価格などについて解説してきました。

固定資産税調査額を知っておけば、その不動産にまつわるいくつかの税金をすぐに計算し、知ることができることがお分かりいただけたと思います。

固定資産税評価額を知ることで現在所有している不動産の固定資産税を知る以外にも、これから購入などを考えている不動産に課せられる税金などを知ることができるので、入手したいと思っている不動産がある場合には、固定資産税評価額を調べてみることをおすすめします。

※記事中の法律や税率などについては、2022年4月時点のものです。

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